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トラと魚と野菜と

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  • 2012.07.13 Friday

無言館

2012.7.11
群馬県嬬恋村は高原キャベツの1大産地で、今は出荷の最盛期。親戚のお宅でも生産しています。以前はほとんど一斉に苗を育て育成しほぼ同時期に出荷していたようで、収穫量や価格はその年の市場に左右されたことが多かったようです。
親戚のうちでは何年も前から、その年の状況を予測し早植え・遅植えを調整して高収益を上げている自慢の爺さんがいました。いまでは息子の代となり、嬬恋村全体で栽培計画を行っているようで収穫最盛期の畑や苗を植えたばかりの畑、苗を育てる風景等が見られます。

嬬恋村ではモンシロチョウの姿を見ません。寒冷地であることが大きな要因ではあるようですが、大規模な除草剤・農薬の散布が原因だと地元の人も言っていました。
昔は清流にヤマメや岩魚、カジカがいっぱいいたのに・・・
とも言っていました。
「柔らかくて甘い高原キャベツ」で名が通っていますがどうやら無農薬・有機栽培からは程遠いようです。



群馬県嬬恋村から峠を超えると長野県上田市。
ここに「無言館」という戦没画学生慰霊美術館があります。
以前から仕事や私用で行くことが多かった上田市、そして無言館を訪ねるのもこれで3回目となりました。

森の中にひっそりと建つ美術館。入り口に係員はいません。館内を鑑賞したあと、出口で清算します。かといって鑑賞後、逆戻りをしてはいけません。

館内は打ちっぱなしのコンクリートの壁、空調も完ぺきとは思えない部屋に資料は展示されています。「貴重な資料を傷つけないでください」と注意書きはあるものの学芸員が見張っていることもありません。
これで資料が大切に保管できるのか心配になります。

千葉の画学生の作品におばあちゃんの肖像を描いたものがあり、一番お気に入りの作品です。出征前、もう会えないかもしれないという思いを1枚の肖像画に残しています。ちょっとさみしげな表情をしているおばあさん。しかししっかりとしたタッチで描かれています。


以前から、年に一度は戦争について考える時があってもいいのではないかと思っています。
広島県の原爆記念館や江田島、鹿児島県知覧、沖縄などそうした場所をいくつも訪ねてきましたが、ここ無言館はちょっと趣が替わります。
画学生の頃に愛用した道具のほか、戦地からの手紙や葉書といった遺品や召集令状・戦死通知など痛ましいものも展示されてはいますが、ここは画学生の残した作品を鑑賞する場所でもあります。
そしてそうした作品から「もう2度と過ちを繰り返してはいけない」という思いをくみ取る場所ではないかと思うのです。

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